エネルギーを増大する栄養素は？
エネルギーを増大するには、食べた物がちゃんとエネルギーにならなければなりません。スムーズにエネルギーになるように、代謝を助ける栄養素を摂り、疲労回復システムを修復することが大切です。そのために、積極的に摂りたい栄養素を紹介します。
● ビタミンB１
糖質の代謝で、炭水化物は、呼吸からとり入れた酸素を使ってエネルギーとなります。酸素は補酵素を受け取って糖を燃やしますが、ビタミンB１は補酵素を運ぶ役割をします。 つまり、ビタミンB1が不足すると、どんなに炭水化物を食べてもエネルギーに変えることができません。
● α-リポ酸
α-リポ酸は、60億個存在する細胞すべてに存在する成分で、糖質の代謝に欠かせない栄養素です。 α-リポ酸が少なくなると、糖がエネルギーとして代謝されません。つまり、肥満の原因にもなります。抗酸化作用はビタミンCやEの数百倍もあるとされ、抗疲労に強力な効果があります。
● パントテン酸
パントテン酸は、糖質、脂質、たんぱく質の代謝に関わっています。また、エネルギー産生に不可欠な酵素を補助する役割をしています。また、コレステロール、ホルモン、免疫抗体などの合成にも関係しています。パントテン酸はあらゆる食品に含まれています。腸内細菌の働きによって体内でも合成することができます。通常は、不足は少ないと考えられています。
● L-カルニチン
L-カルニチンは、脂肪を燃焼するミトコンドリアへと脂肪を運ぶ役割を果たしています。 分子の大きな脂肪酸はそのままでは通過できず、L-カルニチンと結合して初めて通ることができます。20歳代迄は体内で生成されます。ところが、年齢と共に年々合成される量が減少していくと言われています。
● クエン酸
TCA回路は、アセチルCoAがオキザロ酢酸やピルビン酸など8つの酸に分解される過程で、エネルギーをつくりだします。 その最初の段階でアセチルCoAはオキザロ酢酸と反応します。このオキザロ酢酸は不足しがちな酸で、クエン酸はオキザロ酢酸を増やす作用があり、滞った回路の動きをスムーズに動かす働きがあります。
● コエンザイムQ10
糖質、脂質、タンパク質には水素が含まれています。水素は、ミトコンドリアの電子伝達系に運ばれていき、呼吸からとり入れた酸素を使って水になります。その際に栄養素から大量のATPに変えてくれるのがコエンザイムQ10です。コエンザイムQ10の機能がなくなると、ATP産生の90％が失われると言われています。そして、このコエンザイムQ10は、加齢に伴い減少します。
● 回遊魚のペプチド
回遊魚のペプチドは、カツオやサケなどの回遊魚に含まれています。回遊魚のペプチドには、強力な抗酸化作用と乳酸分解作用があります。これらの効果は、運動時の持続力向上と筋肉疲労の軽減に役立つとされています。カツサプには、８粒で回遊魚1.5kg分のペプチドが含まれています。
