登山で筋肉痛を予防する方法
登山歴40年のベテラン登山家に、登山での筋肉痛の痛みを最小限に抑える方法を教えてもらいました。
筋肉痛になるのはなぜ?
登山は全身を使う運動であり、特に足や背中、腕の筋肉に負荷がかかります。登山では坂道を登ったり下ったりします。そのため、普段使わない筋肉に負荷がかかる場合もあります。現在、筋肉痛のメカニズムは明確には解明されていません。大きな負荷がかかり、傷ついた筋繊維が回復の過程で炎症を起こします。そして、炎症により活性化する物質の中に痛みを引き起こすものがあるため筋肉痛が起こるとされています。
筋肉痛を予防する方法
● 適切なギアを使用する
フィットしていないザックを使用すると、筋肉に負担がかかり筋肉痛や肩こりになる可能性があります。また、フィットしていないブーツを履くと足に水ぶくれや怪我が発生する可能性があります。ギアは自分の体にフィットしたものを選びましょう。そして、トレッキングポールを使用すると脚の筋肉や関節、足、背中への負担が軽減されます。
● コンプレッションウェアを着用する
コンプレッションウェアは標準的なソックスやタイツよりもしっかりとフィットします。脚(または腕)を締め付けて血行を促進することで筋肉の疲労を減らして足のむくみ解消をサポートしてくれます。運動後の着用でも、筋機能の回復を促進させる効果が実験で明らかとなっています。
● テーピングをする
本来、テーピングは関節を固定したり筋肉の伸び縮みを制御することで痛みのある部位を保護するものです。しかし、『キネシオテープ』は収縮性があり、筋肉の機能を補う効果があります。運動前に貼ることで筋肉痛や肉離れなどケガの予防をすることができます。
● ストレッチをする
登山前には、軽いウォーキングやスキップなど全身を活動させ、体を温めます。これにより、筋肉の収縮に備える準備が整います。血流が改善されて筋肉の柔軟性が増します。さらに、関節の可動域を広げる腿上げストレッチなども加え、筋機能を高めます。運動後は、ゆっくり伸ばすストレッチを行うことで血流を促し、筋肉の緊張をほぐします。これにより、筋肉の疲労が軽減されます。
● タルトチェリージュースを飲む
タルトチェリーとは、アメリカ原産のアメリカンチェリーの一種です。タルトチェリーには、抗炎症作用、抗酸化作用があります。そのため、筋肉痛や筋損傷を軽減してくれます。運動前にタルトチェリージュースを飲むと、パフォーマンス能力が有意に改善されることが研究で判明しています。
● 筋肉をダメージから守るカツサプ
持久系スポーツのパフォーマンスをサポートするサプリメント「カツサプ」。運動前、運動中に摂取することで、筋肉をダメージから守る効果が期待できます。筋肉の損傷指数である、CK値を抑えることができると実験で分かっています。事前に筋肉痛を予防することで、素早く回復できます。