
ランナーにとって「サブ3」達成は憧れであり高い目標です。
『全日本マラソンランキング2019』によると、男性では上位3.1%の9,274人が達成しており、女性では上位0.4%の302人が達成しています。

「サブ3」達成を年代別で見てみると、20代〜40代が大半を占めています。
歳を重ねてから「サブ3」を達成するのは無理なんじゃないか。5年後、10年後は今より達成する可能性は低いのではないか。そうとは限りません。58歳で初めて「サブ3」を達成した弓削田眞理子(ゆげたまりこ)さんの物語を紹介します。
弓削田さんがマラソンをはじめたきっかけ
埼玉県出身の弓削田眞理子さんは、中学時代に陸上部に所属し中距離走に取り組み、高校時代にはインターハイに出場、大学時代には全日本学生陸上選手権に出場し入賞するなど陸上女子として活躍されてきました。
そんな弓削田さんがマラソンに興味を持ったのは、大学3年生の時に国立競技場で、東京国際女子マラソンを観戦したのがきっかけだったそうです。当時、世界で初めての女性だけのマラソン大会であり、雨の中ゴールする選手の姿を見て感銘したそうです。その後、24歳でマラソンをはじめ、同年24歳で初めて出場したフルマラソン、第4回東京国際女子マラソンでは3時間9分21秒で34位を記録しました。この時、「サブ3」を達成したいと強く思ったそうですが、25歳で結婚し4人の子育てに追われ、しばらくマラソンから遠ざかることになります。
再びマラソンを始めてからの快挙
弓削田さんが再びマラソンを走りはじめたのは40歳の時。しかし、なかなか「サブ3」は達成できませんでした。ところが、50歳を過ぎて市民クラブに入会したのが転機となり、徐々に力がついてきて、80回目の大阪国際女子マラソンで「サブ3」を達成することができました。この時、弓削田さんは58歳。初マラソン後から「サブ3」を目指して34年、念願の達成となりました。2019年11月、弓削田さん61歳の時に出場した下関海響マラソンでは、女子60歳以上で初の「サブ3」を達成し、さらに2時間59分15秒で世界記録を樹立しました。
弓削田さんとカツサプの出会い
知人から、「カツサプ」がすごく効くと聞いて、2019年の12月に開催された第5回さいたま国際マラソンで「カツサプ」を飲んで出場したところ、2時間56分54秒で世界記録をさらに更新、自己新記録達成となりました。さらに、日本で唯一、2019年世界マスターズ陸上競技協会において女子長距離部門のベストアスリート賞を受賞しました。
「カツサプ」の体感コメント

自己新記録達成となったさいたま国際マラソンでは、後半30km過ぎてもペースダウンがありませんでした。その後、大阪国際女子マラソンでも使用しましたが、やはり30km以降も脚がもって、ペースダウンがほとんどありませんでした。お陰で続けて達成できました。
「サブ3」を達成するコツ
「サブ3」達成のコツはやはり、絶対「サブ3」を達成したいという強いモチベーションを持ち続けることに尽きます。そして、そのためには、どうしたらいいか考えたり、様々な情報を入手したりと、貪欲になることと弓削田さんは言います。弓削田さん自身、トップ選手がサウナで疲労回復していると知ると自身も取り入れ、トップ選手の監督が山道を走る練習を取り入れていると知ると自身も試してみるというハングリー精神の持ち主です。そして、練習は月に600kmをこなすそうで、人並み外れた努力家でもあります。世界で唯一の60代「サブ3」達成の裏には、何十年に渡る努力の積み重なりがありました。
「サブ3」達成はいつからでも遅くないということを証明してくれた弓削田さん、諦めないで人生を突き進む姿に希望を感じる人も多いのではないでしょうか。